限られた資源を効率的に活用するとともに、持続可能な循環型社会の実現に貢献することは企業の社会的責任であると認識しています。エディオングループでは、家電リサイクル法の対象である使用済み家電製品の適正な処理をはじめ、小型家電のリサイクルや発泡スチロールの再資源化、小型充電式電池の回収などを積極的に行い、循環型社会の実現に向けて取り組んでいます。

家電リサイクル法への対応

天然資源の消費をできるだけ節約し、廃棄物を削減し、循環資源として再利用するために、1998年に「特定家庭用機器再商品化法」(通称:家電リサイクル法※)が施行され、資源の循環のしくみが定められました。製造者・販売店・消費者がそれぞれの役割を果たすことで、社会が一体となり環境への負荷を軽減しています。廃棄物の減量と資源の有効利用を推進するしくみの一助となるべく、エディオンでは日々リサイクル業務に取り組んでいます。

  • ※ 家電リサイクル法とは・・・「エアコン」「テレビ」「冷蔵庫・冷凍庫」「洗濯機・衣類乾燥機」の家電4品目について、小売業者による引取り及び製造業者等(製造業者、輸入業者)による再商品化等(リサイクル)を義務づけるなど、それぞれの役割を分担することでリサイクルの推進が定められた法律です。
家電4品目 リサイクルの流れ

家電4品目回収実績(台数)

 2019年度2020年度2021年度2022年度2023年度
エアコン358,101380,353342,789363,334364,252
テレビ266,022307,582301,524290,522285,389
冷蔵庫・冷凍庫299,258291,097280,149282,696269,169
洗濯機・衣類乾燥機394,211411,664385,528363,990355,429

小型家電リサイクルの推進

家電リサイクル法対象の4品目以外の家電は、2013年に「使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律」(通称:小型家電リサイクル法※1)により、国の認定を受けた業者(小型家電認定事業者※2)等が使用済み小型家電を広域的に回収・処理する事で再資源化の促進が行われています。当社は、子会社であり認定事業者であるイー・アール・ジャパンと連携し※3、エディオン・サンキュー(2025年4月合併済み)の直営店舗※4で使用済み小型家電の回収を積極的に行っています。当社ではグループ一体となった回収体制を構築することで、安全で確実な再資源化による循環型社会形成の推進を行っています。

  • ※1 小型家電リサイクル法とは・・・家電リサイクル法対象の4品目(テレビ、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・乾燥機)を除くほぼ全ての電気機械器具を対象とし、国や自治体、製造業者、小売業者、消費者などが回収・再資源化を行う上での責務を定め、使用済小型家電の広域的・効率的な回収と再資源化を促進する制度です。
  • ※2 小型家電認定事業者とは・・・使用済み小型家電の再資源化を適正に行うことができる者(再資源化事業を行うため、国に再資源化事業計画を提出し、経済産業大臣および環境大臣の認定を受けた者)として国から認定された事業者です。
  • ※3 北海道地域は、イー・アール・ジャパンが直接回収を行っていません。
  • ※4 フランチャイズ店舗を含む全店舗では、自宅で段ボールに詰めた使用済み小型家電を回収する「宅配便リサイクル」サービスの提供も行っています。

小型家電リサイクルの回収量(t)

 2019年度2020年度2021年度2022年度2023年度
エディオン5,7306,3545,4945,2234,988
サンキュー   353   379   301   287   260
自治体2,8102,0362,3552,8811,721

家電リユースの推進

当社は、使用済みのパソコンの下取りや携帯電話等を買い取り、当社の子会社であるイー・アール・ジャパン等でリユース商品として再生しています。
コンプライアンスを重視した安心・安全な工程で再商品化を行っています。

家電リユース実績(台数)

 2019年度2020年度2021年度2022年度2023年度
パソコン10,932 7,067 3,657 6,901 3,360
携帯電話 2,507 7,410 9,42411,53127,657

小型充電式電池・ボタン電池の回収

小型充電式電池の回収

2001年4月から「資源の有効な利用の促進に関する法律」が施行され、電池メーカーや電池を使用する機器メーカー及び輸入業者に小型充電式電池の回収・再資源化が義務づけられました。当社においても小型充電式電池のリサイクル活動を推進するために各店にて回収に努めています。回収対象の小型充電式電池を店頭にお持ちの際は、係員に直接お渡しください。

※一部の店舗では小型充電式電池の回収を行っていない場合がありますので、回収可否については各店舗へお問い合わせください。

【回収対象の充電式電池】

・下記のリサイクルマークがついた充電式電池

小型充電式電池 リサイクルマーク

※安全のため、金属端子部はテープ等での絶縁をお願いいたします。

【回収対象外の充電式電池】

・ハードケースに収納されていないパウチ型やラミネート型の電池
・解体された電池や、破損・膨張している電池

小型充電式電池リサイクル回収BOX

ボタン電池の回収

現在、一部のボタン電池には微量の水銀が含まれています。人の健康と環境を守り、適正な再資源化を推進していくためにも、当社は一般社団法人電池工業会のボタン電池回収協力店として、電池工業会の回収基準に則り、各店にて使用済みボタン電池の回収に努めています。回収対象のボタン電池を店頭にお持ちの際は、係員に直接お渡しください。

【回収対象の電池】

・直径12mm以下のボタン電池(LR・PR・SRの型式記号で始まるボタン電池)

※安全のため、金属端子部はテープ等での絶縁をお願いいたします。

【回収対象外の電池】

・リチウムコイン電池(CR・BRの型式記号で始まる直径12mm以上の電池)

ボタン電池回収缶

発泡スチロールの減容と再資源化

当社は、家電の梱包等に使われている発泡スチロールの排出量が多い9拠点に減容機を導入し、再資源化に取り組んでいます。2023年度は、324tの発泡スチロールを再生資源に加工しました。
また、加工の際に発泡スチロールを溶解減容処理することで、運搬に用いるトラックは通常の1/20の台数となり、CO2の排出も抑制しています。

減容機

アップサイクルの取り組み

サンキュー(2025年4月合併済み)の営業店舗(旧100満ボルト)で着用していた制服を2022年10月からエディオンの制服デザインに統一したことに伴い、不用になった旧デザインの制服(約1,000着)を単に「廃棄物(ゴミ)」として扱うのではなく、株式会社チクマ(以下、「チクマ社」)の持つリサイクルノウハウを活かして、自動車内装材としてリサイクルしました。

この再資源化により、廃棄物の削減だけでなく、廃棄段階での二酸化炭素(CO2)排出も抑制できました。また、サンキュー(2025年4月合併済み)の拠点からチクマ社のリサイクル施設までの運搬方法は、SBS東芝ロジスティックス株式会社の定期配送ルートを活用することで、CO2排出を抑制することができました。これらの取り組みによるCO2排出削減量は、691㎏となります。当社は今後も環境に配慮した取り組みに注力してまいります。

アップサイクルのリサイクルフロー